地方創生問題の捉え方

 世界においてAIや再生可能エネルギー、環境保護事業などが話題性を高めているが、それらと同時に、地方創生事業にも注目が集まっている。

 地方創生とは、自治体や民間企業、住民といった地域の主体者が、特色のある施策を推進することで、その地域の環境を整え、人口減少を抑止し、持続可能な社会の形成を目指す政策や取り組みのことである。また、これにより、その地域の少子高齢化による人口の格差をなくし、地域住民が安心して暮らし、働き、子を育てることができる社会を作り上げることを目的としている。

 これらを踏まえた上で、地方創生とは日本国内で大きな問題である為、一問一答で解決できる問題ではないことがわかる。というのも、現在の日本とは、超少子高齢化だからである。さらに、一人の人間が、主体性を持ってある地域の課題に取り組んでいたとしてもその地域を巻き込んでいかなければ、解決されていかないものともなっている。つまり、すぐに解決できる問題ではないことがわかる。

 しかしながら、日本という世界で一番長い歴史を持つ国家の中で、その国の特色が出る部分とは、地方なのである。都会というものは、ある程度の齟齬はあれど、どの国も似たような風景であり、常に新しいものへと生まれ変わるものである。一方で、地方というものは、日本の宝であり、歴史であり、時代が残るものである。日本ならではの田園風景や自然との調和を重んじる古来からの伝統的な木造建造物、世界の中でも珍しい程に四季が鮮明に感じられ、そこで生活している温かい人たちのふれあいによって受け継がれてきた伝統や文化。こうした風景が、失われつつあるのが今の日本である。今の日本から地方が消滅したら何が残るのだろうか。

 このように、すぐに解決できる問題ではないのにも関わらず、すぐに解決しなくてはならない問題なのである。詰まるところ、今、経済界で一番の話題性を高め、注目されるべき問題なのである。この問題を解決していくためには、綺麗事では済まされない状況も生まれてくるのであろうが、より多くの人間がこの問題に対して真剣に取り組み、今の日本を守っていくべきなのではないのだろうか。

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